2012年7月27日金曜日

睡蓮

7月末、睡蓮が満開でした。
睡蓮は蓮と違い水面に近くに咲きます。水に移る姿が美しかったです。

 とても暑い日に温室へ入って、サウナ状態でふつうなら嫌になるところですが、
 もの凄くワクワク、楽しんできました。 昔から不思議と【温室】が大好きでした。
日本で温室といえば、農業用ビニールハウスのイメージのようなので、とても残念です。

【温室】は遡ると、とても人の憧れや想いの詰まっている歴史があります。
すごく大まかな流れですが、ヨーロッパの人たちが南国や東洋に憧れて植物を持ち帰り、
寒い気候から守るために植物用の家を建てました。しかし、当時の技術では大きな窓、
室温を上げる方法もなく大変苦労をしていました。育ちにくいものを懸命に世話していた様です。

今のガラス張り温室は、このような流れでできあがりました。 
有名なものでは、1663年に造られたベルサイユ宮殿にオレンジ園があります。
窓が小さくてホコリがたまり、あまり良い環境とはいえませんでした。
100年ほど経ち、産業革命が起きて1779年に鉄骨の橋が造られ、
現在のガラス張り温室があります。これで光がたくさん取り込まれて、
植物がのびのびと育つようになりました。
また、1851年ロンドンの万国博覧のクリスタルパレス(水晶宮)が成功したことで、
現在のビル建築(カーテンウォール)へと発展してゆきました。


たしかなことは分かりませんが、もし異国の植物に憧れることがなければ
クリスタルパレスや美しいビルは存在しなかったかもしれません。
驚くことに、世界初の工法を成功させたのは建築家ではなく、庭師だったからです。

現在、クリスタルパレスは焼失してないのですが、代わりに
http://utokazan.jp/kew.htm イギリス・世界遺産キューガーデンがあります。
行ってみたいです!


そして、睡蓮といえば画家クロード・モネ。
モネも自分の造った庭が大のお気に入りだったそうです。その庭が有名な『睡蓮』の絵になりました。
万博の時に出会った日本の影響で、日本風の橋を造り、度々描いているのを知ると
不便な時代の異国への憧れは、色々なモノを生みだすパワーの源だったと感じます。

情報の多い現代、パワー不足なのは手頃に知りすぎているからかもしれませんね。
でも、きっと世界には知らないことが沢山あって、パワーが眠っているんじゃないかと想っています!

皆さん、よき出会いを!

絵画 骨董品 買取の北岡技芳堂

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