2012年5月17日木曜日


昨日、技芳堂の近くにあります『若宮八幡宮』で祭がありました。

戦前の名古屋三代祭といわれていただけに名古屋市内のほかの山車祭とは雰囲気が違っておりました。
特徴は、山車と共に”神輿”があることです。一行は平安雅な形で文化の伝承を感じました。
また、祭礼場所の「若宮八幡社」と、奉納先の「那古野神社」を往復する道筋は、「本町筋」。
(この筋に技芳堂があります!)
現在、「本町筋」を通る山車は『福禄寿車』だけで、 お囃子は「能楽」の囃子を使っており、格調高い山車です。


この祭の面白いところは、”今と昔の融合”です。

今、昔。
和装に洋装のカンカン帽子。年長組のスタイルは、
和装の落着きに洋装の”意気追い”があり、歳を老けて見せない粋なところが好きです!


今、昔。
お内裏様を思い出しました。きっと、昔は牛車だったと思います。今は、ハイブリットカーです。


今、昔。
たまに日本が鎖国を続けられたらどうなったかと想像します。
国際化におされつつも、ブータン王国のように国民が民族衣装を着る法律があったなら、こんな感じかな!と思います。 パーキングに牛車ならぬ、”君”を乗せたハイブリットカーが来るのを待っている図にみえます。和服は着物だけではなく、色々な形がありとても面白い!




今、昔。
ここは名古屋のど真ん中。高いビルに囲まれて、山車が小さく見えます。
なのに、鮮やかな空気を醸し出してビルに負けない存在感。

誰かが護ってきたというわけではない、多数の共通意識が作っているものの正体が【祭】ではないかと思っています。
人の気を集める【祭】は、色褪せない芸術のように存在感・美しさがあるのだと思います。



今、昔。
仕事を終えてから、宵宮へ行きました。
残念ながら写真はありませんが、現代風の祭とはいえ、暗闇を提灯が照らす風景は昔とあまり変らない雰囲気だと思います。この夜と灯のバランスを見ていると、節電がいかにややこしい生活かと思わされます。炎が揺れることで、そこに浮かび上がる景色が変化して、狭い視野でも不安さではなく、情緒で心が満たされます。宵山、夜宮は昔の生活感を体験でき、何がゆとりかを教えてくれるとても貴重な時間ではないかと思います。




とくに感動したのは、GPS機能つき携帯電話を持って生活する子供たちが、薄闇い境内で楽しそうに走り回っている姿でした。普段は危険だと注意を受けたり、塾へいったりしなければならない子達が、夜にもかかわらず自由に遊べる夜宮は、今も昔もかわらない瞬間だと嬉しくなります。

地域の祭で、地域人の意識が高いからそこ、護りが強く、弱いものも助けてもらえる。
これが【祭】の本質であってくれたらと思います。






絵画 骨董品 買取の北岡技芳堂

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